そば粉と韃靼そば米
そば粉は穀物の中でも群を抜いて栄養価のある食品ですが、茹でたそばの状態になると、栄養のほとんどは失われてしまう。そこで栄養を残さず摂取するためにはそば蒸し・そば米・ガレット(そば粉のクレープ)として食べるのが良いと言う事だ。もし茹でたそばにするならばそばと一緒にそば湯も飲なまいと栄誉分がもったいない。
ここではこのそば粉やそば米を使った料理の実験記録としてまとめたものである。
(1)蒸しそば (6割蕎麦と10割蕎麦)
そば粉の調理例にはつなぎに小麦粉を使っているが、米粉を使ってみた。
たくさん作って失敗したら目も当てられないので先ずは少量から開始。
割合をそば粉:100g 米粉:70g(そば粉は約6割)として水を少しずつ加えた。水80gでは未だ少し硬めなので110gとなった所で止めた。 次に片栗粉をまな板にひき、10分ほどこねた。
一度球形にしてから、手で均等に押しつぶして行くと平たい円形になってきた。表面をもっと滑らかにするため、ここで麺棒を使用して、出来るだけ綺麗な形にした。
フィスラー圧力鍋の蒸し器にクッキングペーパーを敷き、加圧6分で蒸してみた。
蒸しあがったそば粉はちょっと硬そうだが食べられかな?
出来上がりが硬いので切るのに結構力がいる。細くは切れないので、ほうとうみたいに太くカットした。
そばの硬さは許容範囲ギリギリと言った感じ。次回はもっと水を増やした方が良さそうだ。肝心の味の方はそば特有の素朴な味がして旨い。
結局硬さはこれで良いと言うことになったので、また110ccの水で作り、今度はもち風に切ってみた。これぐらいの硬さだと味噌汁の中に入れても歯ごたえのあるソバを楽しめるし、ソバの味が良く出ていて旨い。 残りは冷凍へ。(2010/11/21)


※粉の量を250gにしたとき 前回の割合から次のようにした。
・そば粉:150g
・米粉:100g
・水:170cc
・加圧:8分
少し厚めの蒸し蕎麦がで出来上がったが、何ら問題ない。前回より小さくカットして冷凍保存 (2010/12/2作成)


※Amazonより1kgのそば粉を購入したので、そば粉100%の蒸しソバを作って見た。
そば粉100%のときはそば粉250gに対して水130ccが適当であった。圧力鍋の加圧は米粉入りと同じ8分。 米粉を入れた時よりボソボソ感がありソバらしい味わい。とても気にいったので、我が家の定番になりそう。なお、片栗粉は袋から15gを取り出してやったら、少し余った。 (2012/2/201)
(2)そば粉のクレープ
そば粉のクレープのことをガレットと言うそうだが、今回は米粉を30%混ぜて作ってみた。ネット情報によると小麦粉で作るクレープ生地は30分寝かせたら焼けるが、そば粉で作るガレット生地は一晩寝かせなければいけないとのこと。
この一晩冷蔵庫で生地を寝かせる理由は、粉を溶かして安定させる、生地を冷やして温度差により焼いた瞬間に気泡を作ってふんわりさせるためとのこと。これでクレープがポロポロにならず、美味しく焼けるらしい。
しかし、今回は敢えてそれに逆らって、1時間だけ寝かし作ってみた。
そば粉:70g 米粉:30g 水:280cc 塩2gでさらさらの生地になった。生地の寝かしが1時間になった所で、フライパンにグレープシード オイルをひき焼き始めた。
が、まもなく異変に気が付いた。米粉だけのクレープの時は直ぐに焼けたが、そば粉の場合はなかなか焼けない。表面はカリカリになっているが、中はまだだ。結局えらく時間がかかってやっと焼けた。これは生地を1時間しか寝かさなかったのが原因か。次回は1晩寝かしてからやって見よう。
出来たガレットに何も付けないで、そのまま食べて見た。焦げ目が付いた所はカリカリとして香ばしい。噛んで行くうちにそばの味がほのかにしてうまいと感じた。 この時、玉子焼きも作り、ガレットに巻こうとしたが、玉子焼がちょっと厚すぎた。上手く巻かさらない。何とか形を作り食べて見たがまずまずの味であった。
前回の反省から水を増やし生地を1晩寝かしてから焼いてみた。そば粉:70g 米粉:30g 水:340cc 塩1g
(3)韃靼そば米
韃靼そば米

Amazonから韃靼そば米が届いたので早速いつもの玄米+発芽玄米にこの韃靼そば米を加えて見た。
<本品の特徴>
韃靼そば ( 苦そば ) は、昔からモンゴル民族の通常食として利用されてきました。
標高2 , 000m以上の高地で栽培され成分しては、普通のそば ( 甘そば ) に比べてフラボノイドのルチン ( ビタミンP ) を多量に含有し、アントシアニジンも含有されております。その他には、たんぽ質、ビタミン BI 、マグネシウム、カリウム、鉄、レンのお身体に有益な成分が含有されており、これからの高齢化社会に適した健康食品です。
玄米400ccを水道水で研ぎ、3時間水につけておいた後、発芽玄米200ccを加え浄化水で再度洗った後、韃靼そば米を100ccを足し、自家製ミネラルウォーターを900ccを入れる。この状態で1晩置く。
翌朝、Fissler圧力鍋で20分間(加圧時間)炊いたあと20分自然放置。
出来栄え:見た目は前より茶の色が濃くなった。食べた当初、今までに無い香りが少ししたが、2口目からは分からなくなった。それと少しぱさついている。次回からはもう少し水を足したほうが良さそうだ。
次は白米の場合で実験。福島産こしひかり無洗米540cc、韃靼そば米25g、水680cc、五種雑穀米と同じ感覚で炊いたところ、少し柔らかすぎた。次回はもっと水を少なくしよう。韃靼そば米の量が少ないためか、味に対する影響は少ない。最初は白米の甘みが来て、最後のほうに韃靼そば米らしき穀物の味がした。(2010/10/25追記)
前回の反省により今度は水を少し多くし、韃靼そば米を炊く直前に入れてやって見た。

玄米400cc、発芽玄米200cc、韃靼そば米100cc(84g)、水950cc
※玄米と発芽玄米の水に浸している時間は約11時間
※フィスラー圧力鍋で加圧20分、自然放置20分
※対策が功を奏して、前回よりパサつきがかなり少なくなったが、それでも未だ不満。今度は韃靼そば米の分量をもう少し少なくしてやって見ようと思う。 (2010/10/30追記)
【韃靼そば】
韃靼そばは中国の内モンゴル付近にある韃靼地方で栽培されており、韃靼そばを常食しているダッタン人達は昔から高血圧などの病気が非常に少ない事から注目を集めるようになったとか。
韃靼そばの主産地は中国雲南省・チベット・モンゴル・ネパールなど2,000m以上の山岳地帯。韃靼そば粉は、からし色に近い黄色をしていて苦味がある。この苦味成分がケルセチンで血液をサラサラにする作用や動脈硬化・老人性痴呆賞・脳梗塞・リウマチ性疾患・心筋梗塞・痛風・糖尿病・ガンの予防等作用があるそうだ。日本そばの100倍もあるそば特有のポリフェノール、ルチンと言う成分(ビタミンP)は毛細血管強化・修復作用があるそうです。
また普通そばには、ほとんど含まれないシス・ウンベル酸はメラニン色素の生成の抑制効果・シミ・そばかすの防止効果などがあるようです。
【ルチン】(永山久夫著「食の健康手帖」p221より引用)
そばに多いルチンは、フラボノイドの仲間であり、ビタミンPの一種。
昔から「そば好きは長生き」とか「そばは血圧を下げる」などと言われてきたのは、年をとるごとに弱くなり、破れやすくなる毛細血管を丈夫にするルチンが含まれているためです。
老化して弾力のなくなった血管をもとの弾力のある血管に変える作用があり、血行もスムーズにします。また、ルチンには抗酸化作用もあり、脳細胞のサビを防ぎ記憶力を向上させ、ボケを防いでくれるとも言われています。ルチンは水溶性で、そば湯の方に多く溶け出してしまいます。そばを食べたらそば湯は必ず飲むこと。ビタミンCといっしょにとると効果が高まるので、そばの薬味にはビタミンCの多いネギや青ジソなどをたっぷり入れるとよいでしょう。
●ルチンの多い食物
日本そば、そば茶、そば粉、ミカンなどの柑橘類など。
●ドライブメモ
浦臼は 「ぼたんそば」の作付面積が北海道一を誇り、毎年9月に浦臼の鶴沼公園で「浦臼産ぼたんそば新そば収穫祭 in 浦臼」が開催され、そのそばの食べ歩きを楽しむ事ができる。
最近は行ったことがないが、 そば祭り開催当初の2001/9/30に行ったときの写真があったので、載せることにした。


確か新得にも言ったはずと思い、フイルムをスキャンして電子化したアルバムで探したらありました。その日は1997/7/19、そばレストラン「玄穣」で確かザルそばを食べたはず。(右は新得駅)
 
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